シャドーイングのやり方|初心者が最初にやるべきステップを順番に解説
最終更新:
2026年8月2日

「シャドーイングって、どうやればいいの?」「音声を流してついていけばいいだけ?」
やり方を知らないまま始めると、音を追うことに精一杯になって、発音やリズムがほとんど身につかないまま終わってしまいます。
この記事では、シャドーイングの意味、2種類のやり方、具体的な5ステップ、初心者向けのコツ、逆効果になりやすいやり方まで順に説明します。
💡シャドーイングの正しいやり方は、①音声で全体を聴く→②スクリプトで意味・発音を確認する→③1回目シャドーイング(つまずき確認)→④できなかった箇所を再確認する→⑤2回目シャドーイングで精度を上げるという5ステップで進める。
- シャドーイングとは|リピートと何が違うのか
- 音声のすぐ後を追いかける練習
- リピートとシャドーイングの違い
- シャドーイングの2種類と使い分け
- プロソディーシャドーイング
- コンテンツシャドーイング
- 初心者はどちらから始めるべきか
- シャドーイングで得られる効果
- リスニング力の向上
- スピーキング・発音の改善
- 語彙力・文法力の定着
- 英語を英語の語順で理解する力
- シャドーイングのやり方|基本の5ステップ
- ステップ1|音声だけを聴いて全体像をつかむ
- ステップ2|スクリプトで意味・発音変化を確認する
- ステップ3|1回目のシャドーイング(つまずき確認)
- ステップ4|できなかった箇所を再確認する
- ステップ5|2回目のシャドーイングで精度を上げる
- できれば録音して聴き返す
- 初心者がやりやすくなる6つのコツ
- コツ1|教材は「簡単すぎる」くらいを選ぶ
- コツ2|再生速度を0.75倍以下に落とす
- コツ3|1分以内の短い音声から始める
- コツ4|声を大きくはっきり出す
- コツ5|録音して元音声と聴き比べる
- コツ6|情景や文脈を思い浮かべながら発声する
- シャドーイングの前段階|オーバーラッピングとの使い分け
- オーバーラッピングとは
- 使い分けの流れ
- 逆効果になるシャドーイングのやり方
- 難しすぎる教材をいきなり使う
- スクリプト確認を省く
- 映画・ドラマをそのまま教材にする
- 読解力・語彙力の向上を目的にする
- シャドーイングの教材の選び方
- 英語学習者向けに作られた音声を使う
- レベル別の目安
- アメリカ英語かイギリス英語か
- 1日の練習量と継続のコツ
- 1日15〜30分を目安にする
- 同じ素材を3〜4日繰り返す
- 練習する時間帯を固定する
- 声を出せない日の代替を用意する
- 独学で続けるなら添削の仕組みを入れる
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- まとめ|シャドーイングのやり方で最初に押さえること
- 基本の5ステップ
- 初心者が意識すること
- やってはいけないこと
シャドーイングとは|リピートと何が違うのか

音声のすぐ後を追いかける練習
シャドーイングとは、流れてくる英語音声を聴きながら、1〜2語遅れて同時に声に出す練習法です。
「shadow(影)」という言葉の通り、音声の影のように追いかけながら発音します。もとは同時通訳者の訓練法として使われていた技術で、英語学習にも取り入れられるようになりました。
聴く・話す・理解するを同時に行うので負荷は高いですが、英語のリズムや発音を体に入れるのに向いています。
リピートとシャドーイングの違い
よく混同されるのが「リピート」との違いです。
リピートは、音声が止まったあとに繰り返す練習です。音声を聴き終えてから口を動かすので、負担が分散されます。
シャドーイングは、音声が流れている最中に同時に発音します。「聴く」と「話す」を同時にこなす必要があるので、英語のリズム・テンポ・イントネーションをそのまま体で覚えやすくなります。
慣れていない人がシャドーイングを難しく感じる理由の多くは、この同時処理の負荷にあります。
シャドーイングの2種類と使い分け

大きく分けると2つのアプローチがあります。目的に合わせて使い分けると、練習が進みやすくなります。
プロソディーシャドーイング
発音・リズム・イントネーションの習得を目的とした練習です。
意味の理解よりも、音の再現を優先します。「英語らしい音の流れ」を口と耳で覚えるのが目標なので、内容が多少難しくても、音に集中して追いかけます。
発音矯正や英語のリズム習得に向いています。
コンテンツシャドーイング
内容の理解を伴いながら発音も練習するアプローチです。
意味を取りながら音声を追うので、英語を英語の語順で理解する力がつきやすくなります。語彙や表現の定着にも向いています。
初心者はどちらから始めるべきか
最初はプロソディーシャドーイングがおすすめです。
英語に慣れていない段階では、意味と音を同時に処理するのは負荷が高すぎます。まずは「音を正確に真似る」ことだけに集中して、英語のリズム感を体に入れることを優先します。
ある程度音を追えるようになってきたら、コンテンツシャドーイングに移行する流れが自然です。
シャドーイングで得られる効果

リスニング力の向上
音声を正確に聴き取れていないと、シャドーイングで口が追いつきません。練習を続けるうちに、英語の音を細かく聴き分ける力がついてきます。
リエゾン(音のつながり)やリダクション(音の省略)など、ネイティブ特有の音変化にも耳が慣れていきます。
スピーキング・発音の改善
実際に声を出して英語音声を追いかけることで、英語のリズムやイントネーションが体に残りやすくなります。
読んで知っている単語でも、実際に発音できるとは限りません。シャドーイングを繰り返すと、「読めるけど言えない」が「自然に口から出る」に変わっていくことがあります。
語彙力・文法力の定着
同じ音声を繰り返し声に出すと、慣用表現や頻出構文が記憶に残りやすくなります。
目で読むだけより、声に出して覚えた方が残りやすいのは、音と意味を同時に扱うからです。
英語を英語の語順で理解する力
シャドーイングは音声をその場で追いかける練習なので、返り読みする余裕がありません。英語の語順のまま意味をつかむ癖がつきます。
読解スピードにもプラスになりやすいです。
シャドーイングのやり方|基本の5ステップ

いきなり音声を流してシャドーイングを始めるのが、いちばん多い失敗です。手順を踏むだけで、同じ教材でも練習の仕方が変わります。
ステップ1|音声だけを聴いて全体像をつかむ
まずテキストを見ずに、音声だけを2〜3回聴きます。
「どんな内容か」「どんなリズムか」を耳でつかむ段階です。全部聞き取れなくて構いません。意味より、音の雰囲気を感じ取るのが目的です。
ステップ2|スクリプトで意味・発音変化を確認する
テキスト(スクリプト)を開いて、内容を確認します。
知らない単語の意味
文全体の意味
音の変化(リエゾン・リダクション・リンキング)
「この音はこうつながるのか」という気づきを得るのが、このステップの目的です。意味がわかっている状態でシャドーイングすると、音の再現に集中できます。
ステップ3|1回目のシャドーイング(つまずき確認)
意味を把握した状態で、1回目のシャドーイングをします。
うまく追えなくて当然です。「どこでつまずくか」を確認するのが目的です。完璧にやろうとせず、リズムだけでも追いかけることを意識します。
ステップ4|できなかった箇所を再確認する
1回目でつまずいた箇所を、スクリプトと音声を照らし合わせて確認します。
「音が速すぎてついていけなかった箇所」「発音の変化に気づかなかった箇所」を重点的に見ます。音声を部分的に繰り返し聴くか、再生速度を落として確認するとわかりやすいです。
ステップ5|2回目のシャドーイングで精度を上げる
確認を終えた状態で、もう一度シャドーイングします。
1回目と比べると、かなり追いやすくなるはずです。同じ素材で3〜4日このサイクルを回すと、精度が上がっていきます。
できれば録音して聴き返す
練習中に自分の声を録音して、元の音声と聴き比べる習慣も入れておくとよいです。自分の耳では気づけないズレが、録音を聴くとはっきりわかることがあります。「r」と「l」の区別、「th」の発音、単語のつなぎ方など、比較すると直したい点が見つかります。
初心者がやりやすくなる6つのコツ

コツ1|教材は「簡単すぎる」くらいを選ぶ
テキストを読んで8〜9割意味がわかり、音声を聴いて6〜7割聞き取れる教材を選びます。
「中学英語レベルは簡単すぎる」と感じても、それがちょうどよい難易度です。シャドーイングで大切なのは内容の難しさではなく、発音とリズムの再現です。難しすぎる教材だと、音を追うことに終始して練習になりません。
コツ2|再生速度を0.75倍以下に落とす
ネイティブスピードについていけない場合は、0.5〜0.75倍に落として練習します。
スピードを落とすことは恥ずかしいことではなく、正確な音を体に入れるための普通のやり方です。口が正確に動くスピードで練習し、慣れたら少しずつ速度を上げます。
コツ3|1分以内の短い音声から始める
最初は1分以内、慣れてきても2〜3分以内の素材で練習します。
長すぎる音声は集中力が続かず、同じ箇所を繰り返す練習がしにくくなります。短い素材を深く繰り返す方が、上達につながります。
コツ4|声を大きくはっきり出す
口の中でモゴモゴ言う練習では、英語の発音筋は鍛えられません。
恥ずかしくてもしっかり声を出すことが大切です。声を出すことで口の動き方が強制され、英語特有の発音が身につきやすくなります。
コツ5|録音して元音声と聴き比べる
自分の練習を録音して、元の音声と聴き比べる習慣を作ります。
練習中は自分の発音が正しいか判断できません。録音を聴くと、音声と自分の発音のズレがはっきりわかります。この確認なしに続けると、誤った発音が定着してしまうことがあります。
コツ6|情景や文脈を思い浮かべながら発声する
意味を理解した上で、その場面を頭の中でイメージしながら声を出します。
単なる音の模倣ではなく、意味と音を結びつけると、語彙や表現が残りやすくなります。棒読みより、感情や状況を意識した方が自然なイントネーションが身につきます。
シャドーイングの前段階|オーバーラッピングとの使い分け

英語の基礎(語彙・文法・発音)がまだ十分でない場合は、オーバーラッピングを先にやると進めやすいです。
オーバーラッピングとは
スクリプトを見ながら、音声と同じタイミングで声を出す練習です。シャドーイングと違って、テキストを目で見ながら行うため、負荷が低くなります。
使い分けの流れ
1. オーバーラッピング(テキストを見ながら音声に合わせて発声)
2. 慣れてきたらテキストを閉じてシャドーイングに移行
「テキストがないと全然ついていけない」という人は、まずオーバーラッピングで音声に合わせて発声することに慣れてから、シャドーイングに移るとやめにくくなります。
逆効果になるシャドーイングのやり方
難しすぎる教材をいきなり使う
TED・映画・ドラマなど、上級者向けのコンテンツをそのまま使おうとするのが、よくある失敗です。
内容が難しすぎると、意味を理解する余裕がなくなり、音を追うことだけに精一杯になります。発音やリズムを学ぶ練習にはなりません。
スクリプト確認を省く
「音声だけ流してそのままシャドーイングする」やり方は、意味と音が結びつかないまま進めてしまいます。
意味がわからない音声を追いかけても、語彙・文法・発音のどれも身につきません。スクリプトで意味と発音を確認してからシャドーイングに入りましょう。
映画・ドラマをそのまま教材にする
モチベーションは上がりますが、映画・ドラマには次のような問題があります。
口語・スラングが多く、発音が崩れている
登場人物ごとに発音・スピードがばらつく
スクリプトが入手しにくい
中級以上になってから、スクリプトが確認できる作品に限って使う方が無難です。
読解力・語彙力の向上を目的にする
シャドーイングは、発音・リスニング・スピーキングを鍛える練習です。読解力や語彙力を主な目的にするには向きません。
「英文を読んで意味がわかる」状態がシャドーイングの前提です。語彙や文法の基礎が不足していると、シャドーイングの効果も出にくくなります。
シャドーイングの教材の選び方

💡こちらの記事では、教材のレベル別・カテゴリ別の選び方を詳しく解説しています
やり方と同じくらい、教材選びも重要です。次の点を押さえておくと失敗が少なくなります。
英語学習者向けに作られた音声を使う
ネイティブ向けの音声は発音が崩れていたり、スピードが速すぎることが多いです。学習者向けの音源は、発音がクリアでスピードが抑えられているものが多く、最初の練習に向いています。
レベル別の目安
初心者:シャドーイング入門書(コスモピアなど)、NHK基礎英語、VOA Learning English(Slow版)
中級者:NHKエンジョイ・シンプル・イングリッシュ、TOEIC系書籍、バイリンガルニュース
上級者:TED(スクリプト確認できるもの)、Audible
アメリカ英語かイギリス英語か
どちらが正しいということはありませんが、教材ごとにアクセントが混在すると混乱しやすいです。最初はどちらかに統一して練習します。
1日の練習量と継続のコツ
1日15〜30分を目安にする
長時間より、毎日続ける方が結果が出やすいです。最初は10分でも構いません。まずは毎日やることを優先します。
同じ素材を3〜4日繰り返す
毎日新しい素材に進むのではなく、同じ音声を繰り返すと精度が上がります。3〜4日同じ素材を使い、ほぼ追えるようになったら次に進む流れがおすすめです。
練習する時間帯を固定する
「時間があったらやる」では続きません。朝の支度前・通勤中・昼休みの10分など、毎日決まったタイミングに組み込みます。
声を出せない日の代替を用意する
電車の中や家族がいる環境では、口パクシャドーイング・スクリプト確認だけ・音声を聴くだけ、などの代替メニューを事前に用意しておくと、習慣が途切れにくくなります。
独学で続けるなら添削の仕組みを入れる
シャドーイングを独学で続けていると、「自分の発音が合っているかわからない」という壁に当たります。
録音して聴き返す習慣は大切ですが、自分の耳だけでは気づけないズレがあります。「r」と「l」の区別、「th」の音、リンキングの誤りなどは、第三者に聞いてもらわないと間違ったまま定着することがあります。
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まとめ|シャドーイングのやり方で最初に押さえること
基本の5ステップ
1. 音声だけ聴いて全体像をつかむ
2. スクリプトで意味・発音変化を確認する
3. 1回目シャドーイング(つまずき確認)
4. できなかった箇所を再確認する
5. 2回目シャドーイングで精度を上げる
初心者が意識すること
教材は「簡単すぎる」くらいを選ぶ
再生速度は0.5〜0.75倍から
声を大きく出す
録音して聴き返す
やってはいけないこと
スクリプト確認を省いていきなりシャドーイングする
難しすぎる教材を使う
映画・ドラマをそのまま使う(中級以上になるまで)
正しい手順と教材レベルを守るだけで、「音が追えない」という状態はかなり改善されます。まずは1分以内の簡単な音声を選び、5ステップを1サイクルやってみてください。
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