シャドーイングの効果とやり方|英語初心者が最初にやるべきことを解説
最終更新:
2026年8月2日

英語を勉強しているのに、なかなか話せるようにならない。そんな方に、まず試してほしいのがシャドーイングです。
英語コーチングの現場でもよく使う手法で、リスニングとスピーキングを同時に鍛えられます。ただ、やり方を間違えると効果が薄いどころか、変な癖がつくこともあります。
この記事では、シャドーイングの意味・効果・初心者向けの手順・教材の選び方・逆効果になるパターンまでまとめます。
💡シャドーイングとは英語音声に1〜2語遅れて声を重ねる練習法で、リスニング・発音・スピーキングを同時に強化でき、正しいやり方で3〜4週間継続すると効果を実感しやすくなる。
- シャドーイングとは?
- リピート・音読との違い
- オーバーラッピングとの違い
- プロソディ・シャドーイングとコンテンツ・シャドーイング
- シャドーイングの効果
- リスニング力が上がる
- スピーキング・発音力が向上する
- 語彙力・文法力が鍛えられる
- 英語を話すことへの自信がつく
- 初心者におすすめのシャドーイングのやり方【7ステップ】
- ステップ1|まず音声だけを聴く
- ステップ2|英文を確認しながらリスニング
- ステップ3|一文ずつ区切ってリピート
- ステップ4|音声を聴きながら一緒に読む(オーバーラッピング)
- ステップ5|テキストを見ながら少し遅れて読む
- ステップ6|何も見ずに音声に少し遅れて発声する
- ステップ7|録音して聴き返す
- シャドーイングのあとにやること(アウトプット)
- 教材の選び方(初心者向け)
- 選ぶときの基準
- 音声付きの書籍
- アプリ・ニュース
- YouTube
- テキストを見るタイミング
- 逆効果になるシャドーイングと対処法
- レベルが合っていない教材を使っている
- 意味を考えながらやろうとしている
- スピードに合わせることだけに集中している
- 同じ間違いに気づかないまま続けている
- 自己流の発音で音読を繰り返している
- 中級者向け:難易度を上げるとき
- 初心者が最初の1ヶ月で意識すること【週別目安】
- 1週目|1日10分・同じ素材を繰り返す
- 2〜3週目|録音と聴き返しを習慣にする
- 4週目|変化を感じはじめるタイミング
- シャドーイングが向いている人・向いていない人
- フラミンゴのシャドーイングアプリで試してみる
- 録音して送るだけ、コーチが添削してくれる
- 7日間無料で始める方法
- まとめ
シャドーイングとは?

シャドーイング(shadowing)とは、英語の音声を聴きながら、聞こえた音をほぼそのまま口から出す学習法です。もともとは同時通訳の訓練で使われてきた方法が、英語学習にも広がっています。
英文を「影」のように追いかけるイメージで、音源の1〜2語分ほど遅れて発声します。
リピート・音読との違い
シャドーイングでいちばん大事なのは、「聞き終わってから繰り返す」のではない、という点です。
リピート:音声を一度聴いてから、止めて復唱する
音読:目で英文を追いながら読む
シャドーイング:流れている音声に、少し遅れて重ねて発声する
「聴く」と「話す」を同時にやるので、耳と口がつながりやすく、英語のリズムやアクセントが体に入りやすい練習になります。
オーバーラッピングとの違い
テキストを見ながら、音声と同じタイミングで声に出す練習をオーバーラッピングといいます。シャドーイングの前段階として使い、慣れてきたらテキストを閉じて音声だけを追います。
プロソディ・シャドーイングとコンテンツ・シャドーイング
シャドーイングには、大きく二種類あります。
プロソディ・シャドーイングは、意味より音・リズム・イントネーション・強弱を真似る方法です。ネイティブに近い発音や聞き取りを身につけるのが目的で、初心者はここから入るのが無難です。
コンテンツ・シャドーイングは、英文の内容やニュアンスを理解しながら追う方法です。日本語に訳さず意味を捉える練習になり、英語のまま処理する力(いわゆる英語脳)にもつながります。リスニングがある程度できてから向きます。
シャドーイングの効果
リスニング力が上がる
続けていると、英語の音が「かたまり」として聞こえるようになります。
日本人が聞き取りにくい理由のひとつは、音と音がつながって変わることへの慣れのなさです。"want to" が「ウォントゥ」ではなく「ウォナ」に聞こえる、といったリエゾン(音の連結)やリンキングです。
自分で発音できる音は、耳でも拾いやすくなります。シャドーイングで口を動かし続けると、聞こえなかった音が少しずつ聞こえるようになる、という経験をする人も多いです。
スピーキング・発音力が向上する
自分の声で英語を出し続けると、口の動きが英語のリズムに慣れていきます。日本語にない音(「r」と「l」、「th」など)も、繰り返すうちに近づきます。
「考えてから話す」のではなく「音を追いかけながら話す」練習なので、会話のスピードについていく力にもつながります。よく出る表現や定型文が口に残れば、会話のときにフレーズが出てきやすくなります。
語彙力・文法力が鍛えられる
同じ素材を繰り返すと、フレーズ単位で記憶に残ります。単語をバラで覚えるより、文脈で覚えたほうが会話で使いやすい。
たとえば "I gave her a pen" をシャドーイングで覚えれば、"a pen" の部分を別の名詞に替えて、give / gave の型をそのまま使える、といった応用もしやすくなります。何度も耳にする文法構造は、ルールとしてではなく「音の連続」として定着していきます。
英語を話すことへの自信がつく
「話せない」感覚の多くは、英語を声に出す練習をしていないことから来ます。ネイティブの発話を追い、同じスピード・イントネーションで自分の口から英語が出てくる感覚がつくと、次の学習にもつながりやすくなります。
初心者におすすめのシャドーイングのやり方【7ステップ】

初心者向けの手順は、だいたい次の流れです。全部を一度に完璧にやる必要はありません。できないところは止めて、同じ一文を何度も繰り返してください。
ステップ1|まず音声だけを聴く
最初はテキストを見ずに、音声だけを3〜5回聴きます。意味がわからなくてよい。「どんなリズムか」「どこで切れているか」を耳で掴む段階です。
自己流の発音やイントネーションで、テキストを目で追いながら音読するのは、この段階ではシャドーイングになりません。まず耳を慣らします。
教材は、1回聴いて内容の7割前後が想像できるものが目安です。1分以内の短い素材から始め、アメリカ英語かイギリス英語かも最初は揃えておくとよいです。
ステップ2|英文を確認しながらリスニング
テキストを見ながら、もう一度音声を聴きます。ステップ1で聞き取れなかったところを中心に確認します。
スクリプトを見てわかった:リエゾンや音の変化に慣れていない
スクリプトを見てもわからない:語彙や文法の不足
自分の弱点が見えるのが、この段階の役割です。知らない単語はここで調べておきます。
ステップ3|一文ずつ区切ってリピート
音声を一文ごとに止めながら、意味を理解しながら繰り返します。なるべくテキストは見ずに、同じ文を口から出せるまで練習します。
英文の意味を押さえてから進むと、発音の真似だけで終わりにくくなります。間違いやすい箇所はノートにメモしておくと、あとで直しやすいです。
ステップ4|音声を聴きながら一緒に読む(オーバーラッピング)
テキストを見ながら、音声と同じタイミングで声に出します。意味に意識を向けつつ、慣れてきたら発音・イントネーションにも意識を移します。
うまくいかないときは、口パクだけでも構いません。音源の音を確認してから、もう一度聞きながら声に出してみてください。
ステップ5|テキストを見ながら少し遅れて読む
テキストを見ながら、音源より少し遅れて声に出します。英語を「話す」より「聴く」ことに意識を置きます。
ついていけないときは、再生速度を落とすか、ステップ4に戻してください。
ステップ6|何も見ずに音声に少し遅れて発声する
テキストを閉じ、音源だけを頼りに発声します。音源の数秒後に、かぶせるように追いかけるイメージです。これが本来のシャドーイングです。
全部聞き取れなくても、リズムだけでも追いかけてみてください。できないときはステップ5に戻る、で問題ありません。
ステップ7|録音して聴き返す
スマホで録音し、元の音源と聴き比べます。「思っていたより発音が違う」「ここで詰まっている」といった、自分では気づきにくいズレが見えます。
シャドーイング中は自分の発音を客観視しにくいので、録音は毎回でなくても、週に数回は入れておくとよいです。聴き返しを習慣にするだけで、上達の速さはかなり変わります。
シャドーイングのあとにやること(アウトプット)
シャドーイングだけだと「聴いて真似する」練習にとどまります。スピーキングを伸ばすには、自分の言葉で話す機会が必要です。
シャドーイングした文を、声に出して復習する
覚えた型の単語を入れ替えて、自分で文を作ってみる
英会話や添削サービスで、実際の会話の中で使う
1回覚えただけでは忘れます。会話のなかで何度か使うと、定着しやすくなります。
教材の選び方(初心者向け)

選ぶときの基準
テキストを読んで8〜9割理解できる(聴くだけなら7割前後が聞き取れる)
音声がはっきりしていて、スピードが速すぎない
ひとつの教材が30秒〜1分程度(長い場合は1分前後に区切る)
自分が興味を持てるトピック(続けるため)
アメリカ英語・イギリス英語は、最初のうちはどちらかに統一する
難しすぎる素材は、音を追うことに精一杯でリズムや発音を学ぶ余裕がありません。簡単すぎる素材は、やりがいがなく続きにくいです。
音声付きの書籍
シャドーイング専用でなくても、試験対策用の音声付き教材も十分効果的です。
『決定版 英語シャドーイング[超入門]』(CD付)
『音読で攻略 TOEIC L&Rテスト 出る文80』
『公式TOEIC Listening & Reading 問題集』
『英検2級 リスニング問題120』
書籍の音源は聞き取りやすく、レベルも選びやすいです。
ただし、初学者の方にとっては試験教材は難易度が少し高いときがあるため、注意が必要です。
アプリ・ニュース
TED(スクリプト付きのものが多い)
VOA Learning English
バイリンガルニュース
NHK World Radio
アプリなら、通勤のすき間にも続けやすいです。
YouTube
スクリプトや字幕が手に入るチャンネルを使うと、無料で始めやすいです。話者によってスピードや癖が違うので、初心者はまず1チャンネル・1話者に絞るのがおすすめです。
Kendra's Language School
English Coach Chad
BBC Learning English
ドラマや映画は、モチベーションは上がりやすい反面、崩れた発音やスラングが多い。基礎ができてから向いたほうがいいです。
テキストを見るタイミング
音だけで十分シャドーイングできる部分ができてから、テキストを確認する進め方もあります。早い段階でテキストばかり見ると、ネイティブの音を真似する前に文字だけが頭に入り、自己流の発音になりやすい、という指摘もあります。
ステップ1〜2の順番は、自分に合う方を選んでください。どちらにしても、シャドーイング本番(ステップ6)のときは意味の確認を済ませ、音の追従に集中するのがコツです。
逆効果になるシャドーイングと対処法
レベルが合っていない教材を使っている
内容の半分以上がわからない素材では、音を追うことに精一杯で、リズムや発音を学ぶ余裕がありません。読解力・語彙力を上げることが目的なら、単語帳や文法書の方が向いています。シャドーイングは、ある程度わかる英文を「口に出せるようにする」練習です。
意味を考えながらやろうとしている
「この単語は何だっけ」「今の文法はどういう意味だ」と考えながらやると、思考と発話が追いつきません。内容はステップ2〜3で押さえ、ステップ6では音だけを追いかけます。
スピードに合わせることだけに集中している
速さだけを優先して、発音やイントネーションを無視すると、カタカナ英語や自己流の発音が定着します。正しく追えるところから始め、再現できる範囲を少しずつ広げていく方がよいです。
同じ間違いに気づかないまま続けている
発音のズレは、自分では気づきにくいものです。間違ったまま繰り返すと、誤った発音が定着します。録音して元音源と比較する。コーチや添削サービスに聞いてもらうと、自分では直せない部分がはっきりします。
自己流の発音で音読を繰り返している
音声を十分に聴かず、自分の発音のままテキストを読むのはシャドーイングではありません。まず音源の音を耳に入れてから、口を動かします。
中級者向け:難易度を上げるとき
基本的な手順は初心者と同じです。素材の難しさで調整します。
発話スピードを少しずつ上げる
ニュースやドキュメンタリーなど、構文が複雑な素材に挑戦する
語彙・文法のレベルを上げる
目的に合わせて素材を選べるのが、中級以降のメリットです。毎回、録音して元音源と聴き比べる習慣は続けてください。
初心者が最初の1ヶ月で意識すること【週別目安】

シャドーイングは続けることがいちばん大事です。
1週目|1日10分・同じ素材を繰り返す
最初の1週間は、同じ素材だけ使ってください。毎日違う素材に替えたくなりますが、初心者は1つをしっかりやる経験が先です。
1日10分、7ステップを通して行います。短くてよいので、毎日続けることを優先します。
2〜3週目|録音と聴き返しを習慣にする
慣れてきたら、毎回録音して聴き返します。今日の録音と先週の録音を比べると、変化が見えやすくなります。
素材は2〜3本に増やしてもかまいません。1つの教材について90-100回程度実施することが望ましいです。
4週目|変化を感じはじめるタイミング
3〜4週目あたりで、「聴こえ方が変わった」「口が動きやすくなった」と感じる人が増えます。ここまで来ると、義務ではなく習慣になっていることが多いです。
シャドーイングが向いている人・向いていない人
向いている人の例:
基礎的な英文は読めるが、聞き取り・発話に課題がある
毎日コツコツ続けられる
短期間でリスニング・スピーキングの変化を実感したい
向いていない人の例:
単語も文法もこれから、という完全なゼロからのスタート
まず読解・語彙だけを集中的に上げたい
教材選びや発音の正誤が不安で、一人では続けにくい
後者の場合は、添削付きのアプリや英会話と組み合わせると、挫折しにくくなります。
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「どこがズレているか」「何を直すか」をプロの耳で指摘してもらえるので、独学で陥りがちな「間違いに気づかないまま続ける」状態を避けやすくなります。
通勤や昼休みの10分でも回せる設計です。
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「シャドーイングを試したいが、自分に合うかわからない」という方は、まず7日間で試してみてください。
まとめ
シャドーイングは、聞き終わってから繰り返すのではなく、流れる音声に少し遅れて重ねて発声する練習です。
効果:リスニング・スピーキング・発音・語彙・文法・自信
やり方:音だけで聴く→テキスト確認→一文リピート→オーバーラッピング→少し遅れて読む→テキストなしで追う→録音
教材:8〜9割理解できるもの、短め、興味のあるトピック
注意:レベル合わせ、意味は事前に理解、スピードだけに走らない、録音で確認
定着:アウトプットと会話で使う。最初の1ヶ月は1日10分・同じ素材・毎日
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